ご機嫌いかがでしょうか。長谷川規夫でございます。
きょうは丘珠駐屯地にて「令和7年度新隊員特技課程及び第24期一般陸曹候補生後期教育開始式」が挙行され、お招きに預かりましたので出席して参りました。
なお、先にお断りしておきますが式典等の写真はありません。
出席者が撮るのもなんでございますのでね……いずれ丘珠駐屯地のWebサイトに画像が上がるんじゃないかと思います。たぶん。(昨年のは公開されてますのでご参考まで)

入隊してから3カ月ほど(概ね6月末頃まで)、自衛官としての基礎的な知識・技能を修得する(敬礼のしかたとか銃の扱い方とか)ための訓練を受けます。その上で各職種(普通科とか野戦特科とか施設科とか)に割り振られています。
丘珠では、航空科割り振られたみなさんが、航空科隊員としての基礎的な知識・技能を修得するための教育が行われるということになります。
ここで訓練を受けるみなさんは、一般曹候補生として採用された皆さんは「後期教育」、自衛官候補生として採用された皆さんは「特技教育」ということになりますが、ここでの訓練の内容は同じようです。
丘珠での訓練は7月から9月中頃まで続き、これが終わると部隊に配属され、今度は部隊で部隊勤務に必要な知識や技能を修得していくことになるとのことです。
ちなみに、自衛官候補生というのは、任期制の隊員さんです。私の友人(陸上自衛官)は「アルバイト」みたいなもんと言ってました。(よしなさい)
陸上自衛隊では最初の任期は1年9カ月、基礎訓練を受ける3カ月を含めるとちょうど2年になります。つまりいま訓練を受けてる皆さんは令和9(2027)年3月末ごろが任期ということになりますね。この任期到来時に自衛隊を辞めて民間に転職するか、もう2年隊員を続ける(任期延長)か選択できます。任期延長後には選抜試験を受けて曹になるための訓練を受けることも可能です。アルバイトという表現に対応するイメージとしては正社員登用ってイメージですかね。
昇任スピードとしては、基礎訓練終了後に2士になり、その9カ月後に1陸士、そこからさらに1年後(任期満了のころ)に陸士長になるそうです。任期延長しないと1陸士で退職することになるんですかね?その辺詳しい事はわかりませんが、まあこの辺(自衛官募集のWebサイト)ご確認いただければと思います。
一般曹候補生というのは、曹になるため入ってきた隊員さんになります。
自衛官候補生と一般曹候補生の違いは、まず、「曹に昇任する」という前提なので任期は定められていません。曹まで昇任すれば定年(現在のところ54〜55歳、今後延長の見込み)まで勤務することになります。そしてもう一つの違いは入隊後即2陸士になることでしょうか。自衛官候補生は最初の訓練期間(およそ3カ月)は階級がありませんが、一般曹候補生は訓練開始から即階級がつく(2陸士)そうです。
昇任スピードとしては、入隊(2陸士になって)から6カ月で1陸士、そこからさらに6カ月後(入隊後1年)で陸士長、そこから1年〜1年3カ月ほどで3曹への最初の昇任選考が行われ、選考に通るとまた教育を受けて3陸曹に昇任することになるそうです。
ちなみに、選考に通らないと昇任できないだけでなく、昇任の見込みがない(教育での成績不良=昇任試験に落ち続ける、勤務成績不良、心身の故障)と退職を余儀なくされるようです。
昔の制度(曹候補士)だと確実に3曹には昇任できる制度だったようですが、いまは厳しいですね……
式次第
出席した式典の式次第としては
- 開式の辞
- 執行者に敬礼
- 国歌斉唱
- 申告
- 執行者式辞
- 来賓祝辞
- 来賓紹介
- 祝電披露
- 執行者に敬礼
- 閉式の辞
といったところで、10:40に開式の辞があって、11:00には閉式なので、ごく簡単なものです。
内容については……まあ省略しましょう。
敬礼がお辞儀だったのが印象的でしたが(自衛隊の敬礼は挙手をするものだとばかり思っていたので)、これ、帽子を被っていないときは10°前に傾くお辞儀になるそうですね。(参考:埼玉地方協力本部のXのポスト)
ちなみに、今回の来賓は議員先生などはおらず、丘珠駐屯地協力会の会長さん、副会長さん、北海道青年防衛研究会の事務局長さん、そして私と駐屯地モニターの方2名の計6名でした。ゆえに、来賓枠で紹介を受ける(式次第7)というなかなかないシチュエーションを体験してきました。
営内生活見学
式典の終了後、訓練のための教室(教場)と、訓練中のみなさんの居室を見学しました。
教場は当然ですが座学を受けるための部屋です。
わりと狭くて、学校の教室の半分程度といったイメージです。85インチのディスプレイが用意された部屋とプロジェクターが用意された部屋の2つの部屋がありました。今年度は12名なのでまあ充分広いイメージですが、昨年度のように30名前後になると結構キツいだろうなぁ、と思います。
整備の実技などは格納庫に行って受けるそうです。(当然ですね)
つづいて、訓練生の起居する部屋ですが、教場をと同じか、ひとまわりぐらい大きくした感じなので、学校の教室よりはまるで狭い部屋で、そこに男性の訓練生10名全員が起居しています。
部屋の中には2段ベッド5基と、10名分の衣服ロッカー・貴重品入れのロッカーが所狭しと納まっていました。
それでも窓用エアコンではありますが、エアコン(クーラー)がついていたり、テレビも小型ではありましたが置いてありました。
廊下にはアイロン台とアイロンがそれぞれ2つづつ用意されており、日々のみだしなみに使うのでしょう。
なお、駐屯地内には訓練中のみなさんだけでなく、すでに隊員として勤務している2士〜士長も暮らしており、およそ150人ほどが起居しているとのことです。
ちなみに、1部屋に10名も入っているのは訓練生だからだそうで、勤務している隊員さんはだいたい1部屋に4名〜5名程度で暮らしているそうです。
建物……隊舎といいますが、コレ、築40年だそうで、広報担当の方もここで寝泊まりして訓練を受けたり勤務をしたとのことです。
ただ、昨今「処遇改善」の大号令の下、この先10年ほどかけて管制塔・格納庫等含め建物の改築を進めていくとのことで、この隊舎もいずれ改築されるのでしょう。
では、今日はこんなところです。