ご機嫌いかがでございますか。長谷川規夫でございます。
この9月は比較的防衛モニターの研修(見学)が多いので毎週のように更新できて幸いであります。
さて、先日2025年9月17日水曜日に、第18普通科連隊の見学に行って参りましたのでご紹介します。
写真は少なめです。(他の方の写り込みが多かったので……)
当日は丘珠駐屯地に集合しまして、マイクロバスで真駒内に向かいます。
17日の朝というと、話題のあの航空機がエプロンにいたのですが……
いずれにしましても、丘珠駐屯地集合ののち真駒内駐屯地に向かいます。
真駒内駐屯地の敷地はそもそも開拓使真駒内牧牛場に端を発する北海道農業試験場畜産部が、敗戦後の米軍進駐によって駐屯地(キャンプ・クロフォード)となった、という歴史があります。
その開拓使真駒内牧牛場の名残こそが、最初に見学した「サイロ館」と呼ばれる建物の史料館です。
史料館についてはオフィシャルの情報をご覧頂くのがわかりやすいかとおもいますので、こちらをご覧下さい。

史料館自体は、サイロ館・1号館・2号館・3号館の4つの建物からなり、サイロ館にはさっぽろ雪まつり関係と札幌オリンピック(1972)関係が、1号館には11師団〜旅団の歴史に関するもの、2号館には屯田兵に関するもの、3号館には旧軍関係の史料が展示されています。
ちなみに、旧陸軍関係の史料展示では、勲章が複数展示されていたのですが、勲七等青色桐葉章や勲八等白色桐葉章、勲六等か勲五等の瑞宝章はあったのですが、金鵄勲章(戦前の軍人だけが貰える勲章)が一切無かったのはある意味で印象的でした。(見落としているだけかもしれませんが)
また、お話によれば、ゴールデンカムイの影響で、本州からわざわざこの史料館に来る方もいるとか。(漫画に出てくる旧軍の制服が見られるということでお越しだそう)
そう、先述のリンク先をご覧いただければわかるとおり、史料館は個人は1週間前まで、団体は2週間前までの事前申込は必要ですが見学が可能です。
つづいて第18普通科連隊の庁舎前で車両の見学です。

車両は96式装輪装甲車・軽装甲車・高機動車を見せていただきました。
その中で96式装輪装甲車には実際に後部に搭乗し、駐屯地内を走行していただけました。
乗り味は……実のところ、シートの上に起立でハッチから上半身を出した状態での搭乗だったので、厳密なことはいえませんが、舗装路を走ってる状況ではいいものの、悪路だと大変だろうなぁ、という印象です。
なにせ、座席は進行方向に直角、つまり電車でいうところのロングシートですし、これに乗るときの隊員さんは、装備をつけて・銃を持って乗ることになるはずで、そうなるとおそらく車室内に9人(運転手=操縦手を除き車長を含む)がみっちり詰まって乗ってるのではないかと思います。
なお、運転席からは左側に相当に死角があるとのことで、車長が上半身を乗り出して状況をインカムで伝えながら走行しているとのことです。
死角が多い、という意味では軽装甲機動車(リンクはモーターファンの記事)も相当死角が多いとのことで、リンク先を五連いただければわかるとおり、窓が小さく、なんなら前方の中央に太いピラーが通っているため、助手席に人を乗せていないと安全確認が大変だとのことです。そもそも2名以上で確認しながら運転するもののようですが……ついでに言いますとこの軽装甲機動車、一応4WDではあるものの、エンジンのパワー不足が目立ち、荒れた雪道でハマることもあるとかなんとか。なにせ空車重量4.5トン、おそらく定員いっぱいの4人がフル装備で乗ると5トンに迫る重量になるほどなのに、搭載される4ストローク水冷ディーゼルエンジンは160PS(160馬力)しかないというのですから宜なるかな、といったところです。
また、軽装甲機動車は運転席に座らせてもらいましたが、私がすわってピッタンコといった感じなので、これもまたフル装備で乗車となると狭いだろうな、という印象です。
一方で、高機動車の運転席は「トヨタのトラック」といった趣で、ある意味では見慣れた運転席といった感じです。
なお、96式装輪装甲車と軽装甲機動車は小松製作所(コマツ)製、高機動車はトヨタ自動車製……と言いたいところですが、実際のところは日野自動車(羽村工場)の製造のはずです。とはいえ、納入はトヨタで、ハンドルのエンブレムもトヨタマークです。
あと、いずれの車両もオートマチックトランスミッション搭載です。
そして駐屯地巡りのお楽しみ(お楽しみってなんだよ)昼食の体験喫食です。
丘珠駐屯地は駐屯地としては小さいので、食堂は1箇所しかありませんが、真駒内駐屯地はかなり大きく、所在部隊も多いことから、西食堂・東食堂と2箇所あるようです。


真駒内駐屯地では、3か7のつく日は魚料理だそうです。
主菜が赤魚のタンドリーフライ、副菜(主菜の添え物)が、ブロッコリー(とサラダ)、小鉢でほうれん草ツナおろし和え、汁物がミネストローネスープ、デザートとして白ぶどう、といったところでした。
ちなみに、ご飯は麦飯……とはいってもそんなに割合としては多くなく、サラっと入っている感じですが、麦飯で、ご飯茶碗がが大中小とあり、小が普通のご飯茶碗、中が小振りのどんぶり、大がおおきめのどんぶり、と言ったサイズ感で、喫食者が選んで、自分でご飯を盛り付けるので、まあ、ごはんでお腹いっぱいになるまで食べられる、という寸法です。
でも、意外と小茶碗で食べる隊員さんも多かった印象です。
味付けは結構濃いめ……丘珠でいただいた記念会食の煮染めやお吸い物も味が濃い目だなぁと思って食べましたが、この日の小鉢(ほうれん草ツナおろし和え)はさらに塩味が強い印象でしたし、フライもなにも付けずに食べられる感じでした。(タルタルソースがあったのでついついかけて頂きましたが)
大変美味しゅうございました。
食事のあとは厚生センターでお買い物ができました。
自衛隊グッズ、というとアレですが、隊員の皆さんが自腹で買って使うという用品が売ってたりします。しかもファミリーマートで。
自分は脱落防止ヒモ(コイルストラップ)と、小さいお饅頭を買ってきたのですが、饅頭は撮影前に家族に食べられたので写真はありません()
背景は史料館で配布していたブルーインパルスのペーパークラフト(紙飛行機)です。
ということで、真駒内駐屯地の見学についてさらっとお伝えしました。
では、今日はこんなところです。